亀嶋 有紗(かめしま ありさ)

1989年、岐阜県生まれ。
ピアノが得意だった母の影響で、気がつけばいつも音楽のそばにいる子どもでした。
幼少時からバイオリンを習っていましたが、心地よく感じられず、中学で出会ったのがフルート。
そのやわらかであたたかな音色に、一瞬で心を奪われました。
「フルートが好き!」「楽しい!」
そんな純粋な気持ちだけで、毎日夢中になって練習していたのを覚えています。
高校でもフルートに打ち込み、音大への進学という夢を叶えることができました。
けれど、入学後は周囲のレベルの高さに圧倒され、思うように結果が出せず、はじめて「挫折」という壁にぶつかります。
卒業後はフリーの演奏家として活動を始めましたが、現実は理想とは違い、
音楽の仕事だけで生活を成り立たせることの難しさを痛感しました。
このままでは、フルートを続けていくこと自体が難しくなる——
そう感じた私は、「経済的な基盤をつくるため」に、一般企業に就職するという決断をしました。
でもそれは、プロの演奏家として“第一線”にいることをあきらめる、ということでもありました。
音楽仲間にはなかなか打ち明けられず、私にとってはとても複雑な決断でした。
それでも、フルートを続けていくために、自分なりに出した答えだったのです。
会社員としての日々は、新しい学びや経験も多く、充実していました。
けれど、心のどこかではずっと、フルートのことが引っかかっていました。
音楽を離れたわけではなくても、「フルートで生きていきたい」という気持ちは消えていなかったのです。
それでも、過去の失敗や自信のなさがブレーキになって、本気で向き合えないまま時間が過ぎていきました。
そんなある日、ふとしたきっかけでフルートの音に触れた瞬間、心がふるえる感覚が戻ってきました。
「あぁ、やっぱり私は、フルートで生きていきたい。」
その想いは、会社に勤める日々の中でも消えることはなく、むしろじわじわと大きくなっていきました。
でも、もう昔のようなやり方ではうまくいかない。
今の自分にできることを、一から丁寧に積み上げていこう。
そう腹をくくって、基礎からフルートと向き合い直しました。
必要なことを見極めて練習内容を絞ることで、練習時間が短くても、確かな上達の手応えが戻ってきました。
演奏活動も少しずつ再開し、「あなたの音に癒された」と言ってもらえるたびに、自分の音楽が誰かに届く喜びを改めて実感しています。
そして結婚を機に会社を退職し、フルートともう一度しっかり向き合おうと決めました。
演奏の現場に戻るだけでなく、これまでの経験を活かして「誰かの力になれる場所をつくりたい」と思い、フルート教室LAPIN.(ラパン)を立ち上げました。
「LAPIN.」はフランス語で“うさぎ”を意味する言葉です。
ぴょんと跳ねるようなジャンプ力にあやかって、生徒さん一人ひとりが自分のペースで、でも確実に飛躍できるようにという願いを込めています。
開講後は、生徒さんたちと共に成長し、音楽の喜びを分かち合いながら、新たな人生のステージに挑戦しています。
自らの経験を生かし、生徒の皆さんが音楽を通じて成長し、夢を追求する手助けをすることが、私にとって大きな喜びです。
あの頃の自分のように、「本当は音楽を続けたいけど、しんどい」「うまくなりたいのに、苦しい」そんな想いを抱える人たちに、フルートの技術だけでなく、心の面からも支えられるレッスンを届けたい。
そんな思いで、日々レッスンに向き合っています。
私とエニアグラム
音楽と向き合う“心のクセ”を知ることで、
演奏が変わる
「練習しているのに上達しない」
「本番で緊張して、思うように吹けない」
「“自分らしい演奏”が、いまいち掴めない」
実はそれ、あなたの性格や思考のパターンが演奏に影響しているのかもしれません。
エニアグラム心理学は、心の傾向や反応パターンを、
9つの性格タイプから読み解くための心理学です。
私はこれを「演奏に影響する思考や感じ方のパターン」に照らし、
音楽家のためのエニアグラム心理学としてお伝えしています。
私自身、このエニアグラムと出会い、自分の“「まだ足りない」と頑張りすぎるクセ”や、”勝手に人と比べて落ち込む思考”に気づけたことで、
音楽への向き合い方が変わり、長いブランクを乗り越えて演奏の現場に戻ることができました。
他人のタイプ診断ができるよう、専門の先生に学び、
今では、レッスンの中にもこの心理学を取り入れ、
生徒さんの緊張や思い込み・上達を妨げる心の壁を、一緒に見つめ直すサポートをしています。
たとえば、
・完璧を求めすぎていつも満足できないタイプ
・人の目を気にして、本番に力が出せないタイプ
・頑張らないと価値がないと思ってしまうタイプ
それぞれの性格タイプに応じた声かけや練習の進め方で、
「もっと気楽に吹けるようになった」
「人前でも自分の音を楽しめるようになった」
といった変化がたくさん生まれています。
私のエニアグラムタイプはタイプ4ウイング5です。
感受性が強く、深く考えすぎてしまう性格に悩んできましたが、
今ではそれを「人の気持ちに丁寧に寄り添い、言葉にしづらい感覚を整理する力」だと受け止めています。
だからこそ、技術だけでなく心にも目を向け、
一人ひとりが“その人らしく、心地よく音楽と向き合える”レッスンを提供しています。
「うまくなりたいけど、どうしたらいいかわからない」
「がんばっているのに、報われていない気がする」
そんな方こそ、一度、“心の地図”をのぞいてみてください。
きっと、あなたの音楽がもっと自然に、のびのびと響き出します。

経歴
同志社女子大学学芸学部音楽学科演奏専攻卒業。愛知県立芸術大学大学院音楽研究科博士前期課程修了。
これまでにフルートを、安田佐和子、細江誠、小久見豊子、村田四郎、花尾律子の各氏に師事。演奏法を大熊径、大熊潔の各氏に師事。
ヨーロッパ式メンタルトレーニングを花尾律子氏、エニアグラム心理学を隅谷真理氏の各氏に学ぶ。
第21回京都フランス音楽アカデミーにおいてピエール=イヴ・アルトー氏のマスタークラス修了。
第2回岐阜国際音楽祭コンクール、第20回日本クラシック音楽コンクール全国大会 入選。
2013年ドレスデンフィル弦楽三重奏団と共演。公開オーディションによる第11回岐阜市新進演奏家コンサート、2012・2013年大垣音楽祭「音楽の泉」、第38回関西フルート新人演奏会、第58回大垣市芸術祭新人招待演奏会など、ソロ・室内楽のコンサートに多数出演。オーケストラ・吹奏楽のエキストラ出演経験多数。
現在は、愛知県東海市を拠点とするスパークミュージック東海の代表として、演奏活動を積極的に展開。
本格的なクラシックを親しみやすいトークとともに届けるコンサートシリーズ「亀嶋有紗フルートコンサート」や、名鉄尾張横須賀駅構内のカフェで開催する「アリサなひととき」など、自主企画による演奏会を定期的に開催している。
教育者として、実践に裏付けられた演奏技術や表現力、活動構築のノウハウを次世代の育成に還元すべく、演奏家として現場に立ち続けている。演奏を“伝える力”と捉え、ステージ上で得た知見を、実践的かつ体系的に指導へ反映している。
講師は現役で活動を続ける演奏家です
ソロやアンサンブルなど幅広い舞台に立ち続けており、そこで得た実体験をもとに、日々のレッスンで“生きたアドバイス”をお伝えしています。音楽は、舞台でのリアルな経験からこそ語れることがあります。
演奏家としての経験と、指導者としての視点、その両方からサポートできることを大切にしています。
演奏会にもぜひお気軽に足をお運びください。実際に演奏の現場の空気を感じていただけることは、レッスンの学びにもつながります。
▶コンサートの様子を、メディアスチャンネル様でご紹介いただきました。








